コラム

2024年04月23日

その尿漏れ…『骨盤底筋』の衰えが原因かも…!?

【骨盤底筋とは】

骨盤の下部(底)に位置する筋肉の総称で、体幹(胴体)を底支えする“縁の下の力持ち”のような役割です。
■骨盤底筋の主な働き
・恥骨や尾骨、仙骨などの骨を支える
・骨盤内の膀胱や直腸、子宮などを正しい位置に保つ
・尿道を締めて、尿もれを防ぐ

 

【骨盤底筋は加齢と共に】

男女共に加齢などにより、骨盤底筋の筋力が弱くなると尿道を締める力が低下します。
また、咳やくしゃみ、重い物を持ち上げるなどの動作で腹部に力が入ると腹圧性尿失禁と呼ばれる尿もれの原因となります。
特に「膀胱と直腸」という2つの臓器を支えている男性の骨盤底筋に比べて、女性の場合さらに「子宮」も加わり、3つの臓器を支えているので骨盤底筋の筋力は衰えやすい傾向にあるほか、女性の場合は妊娠・出産も骨盤底筋の力が弱くなる要因となります。

 

【骨盤底筋を支える靭帯・筋膜】

骨盤底筋と骨盤臓器を固定し支える靭帯、内骨盤筋膜靭帯、内骨盤筋膜などの結合組織は、骨盤底筋や骨盤臓器を固定する役割を担います。
また、この内骨盤筋膜などが下からハンモック(ハンモック構造)のように女性の尿道と膀胱頸部を支えています。
このハンモック構造が衰えて緩み、支える力が低下することが腹圧性尿失禁の原因のひとつと考えられています。
靭帯、内骨盤筋膜などの結合組織は、「コラーゲン」「エラスチン」などから構成されています。

◀固定された内骨盤筋膜(女性)◀緩みがある内骨盤筋膜(女性)

 

【エラスチンの働き】

「エラスチン」は結合組織に弾力性を与えるタンパク質の線維で靭帯などに多く含まれ、その他には伸縮性が必要な部位、臓器に多く含まれます。
また、「コラーゲン」を必要な場所に留めてくれるといった重要な働きも担っています。
25歳頃から40歳に向かうとともに大幅に減少してしまうエラスチン。
意識的に材料を補給することはじ健康維持に大切な事です。