コラム

2021年01月18日

一物全体

「一物全体」・・・一つのものを全部丸ごと食べる事です。

魚なら、頭から尻尾まで食べます。野菜なら、葉から根まで、果物は皮も大事だと考えられています。
魚は、サンマ以下の小魚なら、頭ごと内蔵まで食べるのが理想です。
「鯛の尾頭付き」は「一物全体」の分かり易いものですね。
全部食べれるから、「ご馳走」の料理です。
その他、焼き鳥の「ボンジリ」(尻尾付近の肉)、ミミガー(豚の耳介)、テビチ(豚足)、ホルモン焼きなど
動物なども、東洋医学の食養生では捨てる箇所は無いと考えられています。
また、一つの動植物を全て食べるだけではなくて、根っこの物(人參)を食べたら、葉物(ほうれん草)も実の物(トマト)も食べる。
これも、「一物全体」に近くなります。

 

 

 

漢方の薬理学は「形象薬理学」と呼ばれています。
薬味の「形」が「効能の違い」として表われるというものです。

 

「根」は水分・栄養分を集めて地上茎へ送ります。
上昇させて、体力、気力を作ります。
例・・葛根

 

「葉」は 水分・酸素を蒸散させます。
水分・気分をあらゆる方向に発散させて、精神的な気鬱をとります。
例・・薄荷

 

「芽」は 新芽を出します。生まれます。
身体に貯まったものを外に出す働きがあります。
逆に、ニキビや皮膚病の時に新芽やナッツなどを食べると噴き出して症状が悪化する事もあります。

 

 

普段、何気なく食べている食事ですが、東洋医学的な見方をすると少し、楽しくなってきませんか?(^_-)-☆