「気」は、目には見えませんが、身体を動かし、血や水を巡らせるエネルギーのようなものと考えます。
血や水は身体を構成する「物質」ですが、気は「陽」に属し、それらを動かす働きを持っています。
つまり、気が巡ることで、血も水も巡る。
逆に、気の巡りが悪くなると、血や水の流れまで悪くなり、さまざまな身体の不調につながると考えます。
「気」の異常は、大きく3つに分けて考えます
① 上気(じょうき)
気が上方へ衝き上がる状態。
本来巡っているはずの気が上へ上へと向かってしまうタイプです。
② 気滞(きたい)
気の流れが滞っている状態。
特に喉の付近などに気が鬱滞するタイプを考えます。
③ 気虚(ききょ)
身体を動かす「気」そのものが不足している状態。
気滞が「流れの問題」なら、気虚は「量の不足」と考えると分かりやすいでしょう。
気の分類と主な生薬・漢方処方
| 気の状態 | 主な生薬 | 主な漢方処方 |
|---|---|---|
| 上気 | 桂枝、柿蒂 | 桂枝加桂湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、苓桂朮甘湯、五苓散 |
| 気滞 | 枳実、厚朴、紫蘇葉 | 半夏厚朴湯 |
| 気虚 | (白)人参、黄耆 | 補中益気湯、四君子湯、六君子湯 |
このように漢方では、「気の異常」とひとまとめにせず、
上へ衝き上がっているのか。
どこかで滞っているのか。
それとも、気そのものが不足しているのか。
その状態を見極めて、生薬や処方を考えていきます。
「気が、今どのような状態にあるのか?」
ここを考えることが、漢方で身体を読み解いていく大切な第一歩になります。


