「血」と「瘀血」
「気」が、血や水を動かす目に見えないエネルギーだとすれば、「血」は身体を巡る大切な物質です。
瘀血が生じる原因は、一つではありません。
もともとの体質だけでなく、
月経異常、打撲、熱性疾病、門脈の鬱血、
ホルモン異常、自律神経の失調、感染症など、さまざまな要因が関係すると考えます。
つまり瘀血は、単純に「血行が悪い」というだけではなく、
身体のさまざまな変化によって生じる「血の滞り」として捉えます。
瘀血では、こんなところを見ます
- お腹に抵抗や張りがある
- 便秘、硬い便、黒っぽい便
- お腹が張る
- 顔色が黄色っぽい、唇が青黒い
- 口が渇く
- 皮膚がカサカサする、青筋や紫斑がみられる
- 手足の掌がほてる
- 物忘れや精神面の不調
- 月経異常や出血傾向
身体の状態や瘀血の程度によって、生薬や処方を使い分けます。
瘀血の状態 主な生薬 主な漢方処方 陽証・表証 紅花、蘇木、桂枝 葛根湯加紅花 陽証・裏証 牡丹皮、桃仁、大黄 桃核承気湯、大黄牡丹皮湯 陳旧性 水蛭、虻虫、䗪虫、蠐螬、乾漆 抵当丸 陰証・裏証 当帰、川芎、芍薬、地黄、敗醤 四物湯、当帰芍薬散、温経湯 駆瘀血作用を持つ生薬には、油性成分が多いという共通した傾向
桃核承気湯(強実証) → 桂枝茯苓丸(実証) → 温経湯(虚証)
「瘀血があるから、この薬」ではなく、
「どんな瘀血が、どんな身体の状態に起きているのか」まで考えて処方を選んでいきます。
身体に現れている一つひとつのサインから、
血がどこで、どのように滞っているのかを読み解いていく。
そして、何故?滞るのか? 心理的な要因はないのか??
大切な考え方の一つです。


