コラム

2020年05月25日

漢方薬の「力」も捨て難し

症状があるのに、検査などで異常がみつからない???
そんなときありますよね・・・。

頭痛・肩こり・倦怠感・しびれ・生理痛・動悸・下痢などの症状があるのに病院で検査を受けても身体的な異常がみつからない病気です。そのために医療機関では、「どこも悪いところはありませんよ。気にしないで・・・」や「気のせいでは・・・」と言われてしまう・・・。「えっ、こんなにツライのに・・・。」

原因が分らないだけに、なおさら不安になってしまいます。また、周囲の人に理解してもらえないことも多く、ますます症状が悪化するという悪循環に陥りがちです。

ストレスや不規則な生活習慣などによる自律神経の乱れが原因かも??

症状は多岐にわたり全身のどこの器官に現れてもおかしくありません。個人差も大きく精神面での不調を伴う場合も多くあります。
ほんの一部の例として微熱・ほてり・冷え・睡眠障害・頭痛・目の疲れ・倦怠感・耳鳴り・肩こり・動悸・便秘・下痢・手足のしびれ・かゆみ・生理痛、生理不順などの婦人科系疾患。
また特徴として、複数の症状が現れる場合や次々と新た症状が出てくる。症状が一定しない。比較的はっきりした症状があるのに病院の検査ではみつからないなどが挙げられます。

東洋医学には「七情の内因なければ、六淫の外邪、犯さず」という言葉があります。


七情の内因

喜・怒・憂・思・悲・恐・驚のことで感情を意味します。

六淫の外邪
風・寒・暑・湿・燥・火のことでウイルスなどの病気の原因を表します。

 

(七情)が充実していると病気(六淫)になることはないが、(七情)が乱れると病気(六淫)に犯されますよという意味です。東洋医学では何千年も前から心と身体は密接な関係にあり治療対象にしてきました。「五志の憂」と言います。
臨床的には自律神経失調症・更年期障害・不眠・うつ病・分裂病・知覚神経障害などの精神神経症の証決定にこの「五志の憂」を特に利用します。
「五志の憂」は全ての病の因となりうる為に特に漢方では重要視しています。

精神疾患はじめとする検査データではあらわれにくい疾患は漢方の得意分野の一つです。 ご相談下さい。